日本の幼稚園・保育園がこども園になるらしい。

話の始まりは待機児童が多数発生して、女性の出産後の職場復帰が妨げられているということだったように記憶しています。幼稚園、保育園を統合すれば、子どもの受け入れ枠を広げられると。

ただ日本の幼稚園が日本の教育にどのように影響を与えてきたかをしっかり検証した結果、こども園になったのかどうか気がかり。たとえば、アメリカ人の友人の話では、アメリカの小学校1年生は、主としてじっと自分の席に座っていることを学ぶ時期だという。一方、日本では、幼稚園のうちに自分の席に座り、集団生活を学び、工芸などを通して物事を学ぶ準備をする。もちろん日本の小学校でも学級崩壊のようにうまくいかないケースもあるが、他国と比べれば、日本の小学校がきちんとものを学べる環境になっているのは、幼稚園ごろの教育の成果なのではないだろうか。

イギリスの保育園(ナーサリー)でも子供は基本的にほったらかし。外で遊ぶ時間や昼寝の時間もあるけど、日本のような劇の練習、楽器の練習、運動会の練習のようなものはほとんどない。イギリスの保育園は、(日本と比べると)子どもにとってかなりつまらないところだと思う。

当面は、幼稚園と保育園とこども園が共存していくようだが、国の教育の根幹にかかわる部分を変えようとしているのだから、間違いは許されない。ゆとり教育の二の舞は避けてもらいたい。