エンジンオイル

原油の輸入が長期間にわたって停止すると経済活動に重大な問題が起きることは明白ですが、たちまちの問題として、エンジンオイルの不足が起きているようです。早急な対応が必要です。

エンジンオイル自体の供給は以前から国内生産の減少が発生していたようですが、石油会社の系列によっては、街のガソリンスタンド対して出荷制限がかかるレベルになっているようです。

首班指名

首班指名の行方が混とんとしている。

計算上は野党連合の候補者が総理に選出される可能性もあるようだ。ただ、過半数をとれない野党連合はすぐに瓦解する。基本政策が完全に一致しないうちに、形だけの政権交代をおこなってもすぐに閣内不一致が起きる。野合だという理由で内閣不信任案がでれば、自民党に加えて他の野党も加わっていつでも可決する。極端には、首班指名直後に不信任案可決ということもありうる。高度な作戦としては、一旦野党に政権を渡して、補正予算審議で混乱を引き起こして即不信任案可決という手もある。

また、TVでは衆議院の数だけで首班指名が決まるかのように報道しているが、日本は2院制をとっている。計算上、参議院の方は2,3の野党がまとまったとしも自民の候補が首班指名されるだろう。衆議院の優越があるので衆議院の選出で決まると思っているかもしれないが、その前段階として、衆参で首班指名が異なったときは両院協議会でどちらを選ぶかを決める。たとえば、票数の合計が多い方を選ぶという結論もありうる。ここで見落とせないのは、両院協議会のメンバ各10名は両院の議長が指名するのが慣例。衆参の議長はどちらも自民茂木派の出身。いろいろなドラマがありそう。

実際には、3党以上の政党間で連立の合意をするのはありえないぐらいハードルが高いため、各政党の議席数に応じた投票により首班指名の結果が決まると考えるのが普通だろう。

Air Canda

日本のTVニュースではまったく伝えられてないが、日本とカナダ、およびカナダ国内の航空路線をカバーしている航空大手のエア・カナダがストライキのため 8月16日から3日間全世界で運航を停止している。

日本からカナダに行けない旅行者やカナダから日本に帰れない旅行者が数千人ぐらい発生していると思われる。新幹線が3日間運休するぐらいの大ニュースなのだがどこも取り上げていない。日本のメディアはあいかわらず世界の情報に疎い。オールドメディアはすぐに成田空港や羽田空港で取材した方がいい。

トランプ関税

対日トランプ関税が15%で合意したようだ。これは良いニュースだが、その代わり80兆円の対米投資をするという。

その詳細を米側の交渉責任者のLutnick商務長官が説明している。

 

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アメリカ政府側の交渉相手なので適当なことを言っているはずはないので、インタビューの内容をそのまま信じれば、実態は、日本は80兆円をアメリカに差し出すという合意だ。この原資はどこから出すのだろう。税金から出すのであれば国民はもっと怒っていい。輸出企業を支えるために税金を使うのだから。日本では投資と説明されているが、実際はアメリカが国内投資をする資金を日本が80兆円まで黙って提供する、という合意だと説明されている。何に投資するかの権限はアメリカにある。日本企業がアメリカに工場を新設するような話はこの80兆円には含まれないとはっきり言っている。投資で得た利益の90%はアメリカが取り、10%を日本が受け取るという(このあたりを話ながらあまりにもアメリカ有利な条件なのでLutnikは笑ってしまっている)。第2の日米修好通商条約といってもよい。利益の10%を日本が得るといっても、投資のリターンが5%とすると、日本の取り分は0.5%であり、こんな質の悪い投資はない。まだアメリカ国債を買って4%の金利をもらった方がよっぽど安全で割りが良い。

日本の対米貿易黒字は年9兆円程度だ。ということは、日本の貿易黒字9年分の資金をアメリカに差し上げるという約束をしたということになる。実際は、9兆円の対米黒字に対米デジタル赤字が入ってないので、実質の対米黒字は4~5兆円ぐらい。一方、日本の対米輸出額が20兆円ぐらいなので、その25%は5兆円。80兆円あれば、16年分のアメリカ関税分を日本企業に対して埋め合わせられる計算になる。テクニカルには輸出補助金をかけるとアメリカがさらに関税額を上げるので、研究開発費の支援、AIや核融合などの重要科学技術分野の研究員の人件費補助(年収5000万円ぐらいまでに底上げする)など、に使えばよい。

そもそも対日25%とか35%の関税とか言っていた関税率自体が根拠のないものなので、日本はまともに取り合う理由はなかった。ただ、アメリカがすべての国に対して一律10%の関税をかけて、国の歳入をまかなえるというのはアメリカの内政の問題なので勝手にやってもらえばいいが、25%とか50%とかいう商売に影響がでる割合のときには、日本側のカードをもって交渉すればよかっただけだ。日本には強力なカードがある。例えば、それを円安解消といった理由をつけて1,2回使って示威行為をしておけばよかった。4月に日本のファンドがアメリカ国債を大量に売ったとき、日本が世界を救ったと感謝されていた。トランプが3か月の関税猶予を全世界に対して発表したのは日本の功績だと言われいる。外交交渉はカードの出し合いなので、日本の持つ最強の切り札(trump)をトランプ大統領に示していないのではないだろうか。その切り札を使うと日本は大損するという気弱な意見もあるが、アメリカの国家財政は破綻するのでアメリカの被害の方がはるかに大きい。

もう少し平和的には、アメリカ国債アメリカの対日貿易赤字分購入するという約束をして、4年間様子を見るという解決策でもよかったのに、とても残念だ。

 

 

年金改革

年金については話が複雑すぎてよくわからない。

日本の年金制度の問題は、年金保険だという原理原則がうやむやな制度になっていること。まず、年金を受け取るために私たちが払っているのは「保険料」だ。日本年金機構のホームページにも「厚生年金保険料額表」というのが掲載されている。

改めて言うまでもないことだが、保険というのは17世紀のイギリスで誕生した制度で、当時は船舶の航行リスクを船主以外のアンダーライターが引き受けるというものでした。一般に保険は、確率的に発生する未来の事象のリスクを多くの同じリスクを抱えている人たちで分担することで、個々の負担を軽減する制度。

たとえば、毎年1%の確率で治療費10万円が必要になるリスクがあったとする。1人でこのリスクに対処するなら10万円を確保してかないといけない。しかし、医療保険により100人の人が毎年1000円ずつ持ち寄れば、100人のうち治療費が必要になった1人は10万円を1000円の保険料で受け取れる。これが保険の存在意義だ。

年金も理屈は同じ。自分が何歳まで長生きするのかわからないので、個人毎に生活費を完璧に用意しようとすると、何千万円という貯金を70歳ぐらいで確保しておく必要がある。今は平気で100歳以上生きることがあり、その時に貯金が底をつきそうになっても働くことはできない。これを防ぐため、年金として国民全体で負担を均しておくと、平気寿命あたりで丁度払った金額が戻って来るような保険料を払うことにより一生の安心が買える。

今の日本の年金は、厚労省の言葉によると「仕送り方式」になっている。自分か払った保険料が自分の年金として戻って来るのではなく、今年金を払っている人の保険料で今年金が必要な人が年金を受け取っている。たぶん、ここから制度設計が間違っているのだろう。イギリスでは、年金保険料を払った額に応じて年金がもらえる制度になっている。アメリカでは、401Kにより自分で投資した金額に応じて年金を受け取る制度になっている。

日本も早く年金制度を抜本的に見直して、支払った保険料を国が運用して、老後に支払った額は期待値として受け取れる制度にしないといけない。とはいえ、月5万円程度の最低限の生活費(老後のベーシックインカムのようなもの)は税金から支出して、その上に自分が払った年金額が平均寿命までに毎月受け取れるような制度にしないといけないかもしれない。こうしておけば、公平でどれだけ高齢化になってもそれぞれの保険料が戻って来るのであるから問題がおきない。

今、年金保険料を払っている人の保険料をプールして老後まで運用する制度に切り替えると、今、年金を受け取っているひとのための原資がない、ということになる。現在、250兆円ぐらいを年金積立金管理運用独立行政法人(GIPF)が運用していて、83兆円ぐらい毎年年金として支出している。ただ、愚直に掛け金をすべてプールして、老後に支出するという制度にする必要はなく、収支が年単位でマイナスにならなければ、今年の掛け金で今年の年金を払ってもいい。そうすると今の「仕送り方式」と変わらないように聞こえるが、平均寿命まで生きれば払った分だけ必ずもらえるように運用することを国が保証する点が違う。

高齢化を見据えて、70歳から85歳まで15年間月30万円を年金を受け取るように設計してみる。30万円×12ヶ月×15年=5400万円。22歳~70歳まで働くとして、単純平均で月9万円ぐらいを年金保険料として払うことになる。実際には収入に合わせて合わせてこの金額になるように傾斜させる。再度言うと、単に貯金するのとは違い、保険なので月9万円で物凄く長生きしたときのリスクに対応できる。毎年平均一人9万円×12ヶ月=108万円の保険料×6000万人=64.8兆円。そのままでは、15兆円ぐらい毎年マイナスだが、インフレと250兆円の資金の運用益を考えれば、不足分は補えそう。

最後に、厚生年金の積立金を国民保険に流用するという案は、保険の原理原則からすると理にかなってない。厚生年金保険の積立金は厚生年金保険料を払った人の保障のためのお金であり、払ってない人の保険金として使うのは問題がある。裁判になりそうな気がする。お金のあるところから持ってくれば良いというのは、行政運用上は良いアイディアかもしれないが、最近の日本人は結構原則論に敏感になっている。99.9%の人が得するかどうかは問題ではなく、正しい制度かどうかが問われている。99.9%の人が得する制度は他にもいくらでもあるのだから。

食料安全保障

米の価格の高騰を抑えるには、やはり実質的な減反政策をやめ、海外から米の輸入関税を大幅に引き下げるしかない。

こういう話をすると、常にそれでは日本の農業が壊滅し、食料安全保障上の問題が生じる、食料自給率を100%にしなければならない、という話になる。これまで確かにそうだと同意していたが、今回の米の高騰から現状の方が問題だという気がしてきた。

まず、もし日本への食糧の輸入が停止するような危機的状況が起きたとすると、そのときには飼料や肥料、石油の輸入も停止する。この状況で現在の米作りはできない。農機具なしで米作できるほど現在の農業人口は潤沢ではない。とすると、食料安全保障としてできることは、石油の備蓄と同様に、食料を十分に生産し、さらに輸入し、余剰分を備蓄することしかない。米は玄米のままであれば2,3年保存できるし、アルファ米にすれば10年備蓄できる。その備蓄で食いつないでいるうちに、国内で戦時中のように可能な土地すべてで芋などを栽培して食料を確保するしかない。

つまりは、米は農家さんが作りたいだけ作れるようにして、8月ぐらいに出た余剰分はある基準価格で国が買い取り、随時備蓄するということにすればよい。現在備蓄がどのように行われているかわからないが、安全保障を考えるなら、各都道府県に分散して、厳重な警備を行う地下施設で保存しないと、ミサイル攻撃などで食料を焼かれてしまう。今のウクライナの状況を見ていると、いくらミサイル防衛をかけてもある程度のミサイルやドローン着弾は避けられない。

この機会にアメリカからの米の輸入もどんどん行い、それを石油と同様に備蓄すればよい。それでは、零細な米作が成り立たないという声があるが、もともと高齢化で米作はあと10年で崩壊すると懸念されている。現在の米作の従事者の平均年齢が70歳ということだ。そのため、ニュースでも大規模米作が国内でも広がっていることが伝えらえている。米作をやめて、その田んぼを大規模農家に貸して、米作を行ってもらっている。この傾向がうまく広がれば、農業人口が減っても米作は減らない。高価な農機具を買っても十分割に合う。

ちなみにニュースで米作に2000万円ぐらいする田植え機やトラクターなどの農業機械が値上げされていて、米作は割に合わないという農家の話をそのまま伝えているが、ちょっと待ってほしい。農協でトラクターを借りれば1日22,000円だ。なんで、年に数日しか使わない農業機械を個人で所有すると思うのか。所有するのは大規模に米作をしているところだけだ。しかも、農業機械を使う時期が重なることを防ぐために、作付けの時期をずらしたり、個別の農協で閉じるのではなく、桜の開花のように南から北へ農機具を渡していくようなレンタルシステムを確立すれば、もっと全体で負担を軽くできる。

マスコミは、日本の小規模な稲作の問題については紹介するが、その解決策である農地バンク制度について触れない。今、農地の集約が始まっている。他にも現状の問題はある。稲作は割に合わない、時給10円だといった問題点が報道されるが、本当にそうでしょうか。家族全員が1年間食べる米を取りおいていないでしょうか。親戚にあげている米はないでしょうか。もっと言えば、正確に収穫分に沿った所得税を納税しているでしょうか。大学時代の友人に農家の家庭の子がいましたが、家庭の収入が少ないということで学費免除になっていました。でも本人はとても裕福そうな生活をしていた。また、農業は災害などで収入が大きく減るリスクもあるということも尤もらしくニュースで伝えていますが、農業収入保険という国の制度があり、災害時には年収700万円といった設定した収入が保証される。保険料は必要だが国が半額補助しているので入らないと損なぐらいだ。

米価格

スーパーの米5kgの価格が、4500円~5000円ぐらいとかなり高くなっている。今、インフレの時代なのでパスタやチョコレートなどなんでも値上がりしていて、米が高くなることは仕方ないが、以前は1800円ぐらいだったものが5000円になるのはちょっと行き過ぎだと誰にでもわかる。

その理由はこれまで良くわからなかったが、どうも最近のいろいろな情報から単純に需給の問題のようだ。需給といっても流通経路が目詰まりしているという話ではなく、米の生産が需要に対して不足していたということのようだ。2023年に米が不作だったことで、2024年秋の時点ですでに米の価格が上昇し始めていた。2023年は作況指数は101であるが、実際には質の悪い米の割合が多く、一般消費者に出回る米の量は実質的不足していた。

本来は、このタイミングで備蓄米を出す必要があった。山火事が大きくならないうちなら、備蓄米を10tでも出すだけでその後価格は安定しただろう。ここで、対策を打たなかったことで、その後の価格上昇は続いた。なぜ、米の価格が下がらないかというNHKの討論番組でも米の流通状況を誰も把握できていなくて、専門家でさえ「わからない」という信じがたい答えしかできていなかった。実際は、2024年の秋の米を農家から直接高値で買う業者がいて、農協が買い付けようとしたときには、農家の米の在庫が例年より減っていて、農協には例年の3割減の米しか納入されていないという。つまり、一般消費者に回る米がそれだけ減っていたということだ。なお、この業者というのは買占め業者ではなく、米を必要とする大口の企業のようだ。

今、やっと備蓄米を大量に放出して米の価格を抑えようとしている。このことは成功するだろう。備蓄米は5kbで3000円ぐらいでスーパーにならぶだろう。ただ、これで問題が本質的に解決するわけではない。なぜなら、どこかの業者が米を買い占めて高値で売ろうとしているわけではなく、単純に需給のバランスが崩れているからだ。備蓄米以外の米は、多少下がるかもしれないが、本質的には今の価格から大きくは下がらないだろう。なぜそう言えるのか、それは2025年秋の新米がすでに、昨年と同レベルの玄米60kgで25000円以上の値段で売れてしまっているからだ。まだ作付けもしていないところもあるのに、売れているとはどういうことかというと、農家での予約販売で売り先が決まっているということだ。私も今後1年分の米を毎月手に入れる契約を個人でしてある。こういうことが多々起きているのではないだろうか。もし、運よく2025年の新米が例年より大幅に収穫が多ければ一旦値段が下がるだろう。さもなくば、今の5kgで4000円以上の値段が維持されることになるだろう。

少し心配なのは、町の米屋さんがインタビューで8月に米がなくなり休業するかもしれないと話していたことだ。もし、実際に8月の米不足が予測されるのなら、カリフォルニア米などの緊急輸入を準備しておく必要がある。ちょっとした災害などで、不安を感じた消費者がいつもの倍のトイレットペーパーを買い置きし、スーパーからトイレットペーパーがなくなるように、8月頃の米不足を心配した消費者が7月ぐらいから米の備蓄を始めると、さらに事態は悪化する。7月の参院選に向けて、政府はなりふりかまっていられない事態になっているかもしれない。各省庁は米の緊急輸入の準備をしておいた方がいい。