イギリスの銀行の状況について簡単にまとめておきます。

今回の金融危機でどの銀行が実際にどれぐらいの損をしたかということは、素人にはまったくわからないので、株価を見てみるとなんとなくどこが大丈夫そうかわかります。1年前に比べて現在の株価がどうなっているかを並べてきます。

Royal Bank of Scotland
約4.00ポンド→約0.15ポンド

Lloyds TSB
約4.50ポンド→約0.65ポンド

Barclays
約5.00ポンド→約0.90ポンド

HSBC
約8.00ポンド→約5.00ポンド

現在の株価が正当なものなのか、ファンドが手持ちの株を売却したために下がっているのかよくわかりませんが、なんとなく現時点での勝ち組と負け組みが見えるような気がします。

不思議なのは、誰かが損をしているということは誰かが得をしているということで、今回の金融危機を察知して、巨額の利益を得たまま損失を最小限にした金融機関もあるはずだということです。HSBCは2007年の5月の時点でロンドンの本社ビルの売却を発表していますので、この頃から今回のサブプライムにまつわる危機を予想していたのかもしれません。そういえば、確か、去年のはじめぐらいからHSBCが直接扱うファンドの種類が減っていたような気がします。Barclaysも実は昨年巨額の損失を超える巨額の利益があり、資本注入が不要だということがわかり、この2,3日で株価が3割ぐらい上がっています。この地方都市でもBarclaysの店舗の新規出店や改装をいくつか見かけていたので、このご時勢にどうしたのかと思っていましたが、かなりの利益が出ているということなのでしょうか。本当のところはわかりませんが、とにかく誰かが損した分を誰かが儲けているわけで、その得をしたのが誰かを知りたいところです。