前にも書いたことも含めてイギリス生活の注意点

思ったよりも(アメリカに比べて)日本に近いところもある。たとえば家を借りるときに不動産屋を通すところとか、いろいろな細かい規則が決まっているところとか、何にでも責任者を決めているところとか。簡単には解雇できないところとか、健康保険や失業手当があるところとか。ところがまったく違うところもある。

洗濯。洗濯にはとても時間がかかる。午後6時ぐらいからはじめた洗濯が終わるのが夜10時ぐらい。乾燥に1時間半かかることも原因だけど、洗い〜脱水までがえらく遅い。しかも、一度スタートすると、洗濯機の扉にロックがかかって開けられない。途中で洗濯物を追加しようとしても終わるまで待つしかない。時間がかかる反面、服はあまり傷まない。北米の洗濯機で洗って乾燥させると、ジーンズがすぐぼろぼろになるけど、こちらの洗濯機はのろい分、服にはやさしい(日本の洗濯機は服にやさしくて時間も短い)。また、ズボンなどは完全に乾燥させるとシワが固まった状態で出来上がってしまいアイロンをかけてもシワがとれないので、軽く乾燥させてあとはアイロンをかけるか、あるいは干す必要がある。

荷物の配送。とにかく予定通りに来ない。そのため、荷物の配達のある日は最悪1日家に軟禁状態になる。昼食を準備して配達日に臨まないといけないのだ。しかも、配達日に来ないことも十分にありうる。このあたりがイギリスのいい加減なところ。かと思うと朝7時に来ることもある(配達時間帯は7時から18時ぐらい)。配達時間を指定すればいいじゃないかって? ほとんどの場合はそんなことできません。追加の配達料金を払って特別の配達を指定すると、朝9時までに届けるとか指定できることもあるけど、それでも9時に来るのかなあという感じ(以前の日記に書いたように、実際に9時配達指定の荷物が11時ぐらいに来た経験あり)。

物の品質。とにかく何でもよく壊れる。日本ではめったに壊れないものも壊れる。たとえば湯沸し器とか水道の配管とか、暖房機具とか、洗濯機とかオーブンとか。メンテナンス業者に修理を頼むと、これがまたなかなか来ない。来たとしても、なんらかの担当があるらしく、一人のひとではすべてが修理できなくて、別の人がくるまで完全には直らないこともある。さらに注意点は、修理が完全に終わるまでサインをしたり、支払いをしないこと。いろんな理由を言って、支払いを先にもらおうとするけど、払ってしまったら最後なかなかその先の修理に来ない(他の仕事を優先する)。

信用。ちゃんと支払いをしない人が多いせいか、信用調査が結構きびしい。少なくとも過去6ヶ月は英国内に住まないと、どんな大企業に勤めていても信用されない。本当の意味での信用が確立するのは大体2年間住んでから。イギリスに来て3ヶ月後ぐらいの時に、デパートのポイントカードを作ろうとしたら、過去6ヶ月英国にいないと作れないといわれた。ただのポイントカードなのに。。。さらに、たとえば、銀行の口座は何らかの定収入がないと作れなかったりする。これで海外赴任でイギリスに来た奥さんの多くが困ってしまうようだ。買い物とかは銀行のカードで引き落としですることが多いから。対策としては、銀行口座を夫婦の共同口座にする。銀行口座がなかなか作れないぐらいなので、当然クレジットカードもなかなか作れない。

携帯。携帯電話は、ほとんどみんなプリペイドを使っている。プリペイドは誰でも買える。個人の証明などもほとんどの場合不要。旅行者でも買えるぐらいだ(もし住所を聞かれたらホテルの住所を言えばOK)。ただし、1年契約などのお得なプランにする場合は急にハードルが高くなり、信用が必要。

道路。なぜか歩道にいろんなゴミが落ちている。一番困るのは、ビンやグラスの破片があちこちに落ちていること。清掃車や清掃係りの人がよく掃除をしているのに、きれいにならないのは、毎日にように誰かが道でグラスやビンを落としているということ。たぶん、よっぱらいの仕業だろうけど、子供を連れて道を歩いているときは、気をつけてあげないとあぶない。

自動車。日本と同じ左側通行なので、道路を横断するときもあまり難はないけど、基本的に自動車優先。歩道を歩いていて、信号のない道路を渡るときは、自動車が来ないことを確かめる必要がある。基本的に自動車は人が道路を渡ろうとしていても、車が来れば止まるものを信じてつっこんて来る。このあたりは、歩行者優先の日本とは感覚が違う。(もちろん、譲ってくれる親切な車もいるけど少数派)

英語。イングリッシュなのだから、イングランドの英語が正しい英語であって、他の英語が訛っているというのが正解なのだが、あえていうと訛っている。かなり訛っている。特に地元の人の素の英語はかなりきつい。BBCのニュースの英語もイギリス英語だけれども、地元民の英語はその程度のアクセントではないのだ。半年ぐらいで慣れればOKと思っているぐらいで丁度いい。一方、子供はすぐに訛りに順応してしまうらしい。

食事。外食は高くで往々にしてあまり美味しくない。外食の際は、音をたてないで食べる・飲む必要がある。気をつけていても、くちゃくちゃ、ずるずる音がしてしまうものだ。紅茶やコーヒーやスープをついすするとか、ありがち。

行列。とにかくイギリス人はきちんと並ぶ。この点は本当に礼儀正しい。レジやカウンター、ATMの前では必ずキューができているので、知らずに割り込んでしまわないようにしないといけない。

天気。山の天気のようにころころ変わって、今晴れていても、1時間後には急に雨になることもあるので、外出時には折りたたみの傘は必携。防水のコートがあるとかなり便利。