日本の新幹線も早くeチケットにしてくれないでしょうか。

知り合いが日本に出張で行くというので、いろいろ話を聞いているのですが、今の問題は新幹線の予約が海外からできないということです。

もちろん既にExpressカードや日本の携帯を持っている日本人なら海外からでも予約できないことはないですが、相手は日本語も読めませんし、もちろんJRのカードも作れません(国内居住者のみ可)。

はっきり言ってこの部分では、日本の新幹線はヨーロッパの鉄道に完敗です。ハード的には勝ってますが、サービスの面ではかなり遅れてます。乱暴にいうと鉄道システムの理系的な部分はOKだけど、文系的部分はダメです。日本の鉄道関係で働く文系諸氏はもっと国際レベルに追いついてください。

例えば、ヨーロッパの鉄道は日本の旅行代理店を通せば特急などの予約ができます。また国によって違いますが、例えばイタリアの特急は、インターネットで座席を予約して予約画面のプリントアウトすると、それがチケットになります。航空券のeチケットと同じです。これなら、海外からでも簡単に列車の予約・発券ができます。実際にフィレンツェからローマに行くときに特急のeチケットを使いましたが本当に便利でした。

新幹線も同様にできない技術的理由はまったくありません。自動改札にもバーコードリーダを付ければいいのです。ところが、日本は非常に閉鎖的な予約システムになっていて、基本的に日本人しか相手にしていないし、JR各社の中にはまともに英語のホームページを用意してないところもあります。新幹線の携帯予約も、日本の携帯に特化したシステムになっていて、海外製の携帯ではなにもできません。2次元のバーコードもこちらの携帯ではほとんど使われていません(希に見かけますが)。

「ようこそJAPAN」とかのプロモーションにお金をかけるのもいいですが、日本への観光客を増やしたいのだったら、もっと先に業界を指導して改善させるべきところがたくさんあるように思います。とにかく、鉄道会社のホームページの完全日英(中韓も)化と、eチケットによる新幹線の予約システムのオープン化・国際化は緊急課題です。これは公共交通機関の責務と言ってもいいかもしれません(日本人は海外の公共交通機関を簡単に予約できるのですから)。

JRの英語のホームページでは、日本に着いてからみどりの窓口や自動券売機で新幹線のきっぶをどう買うかを説明してくれていますが、海外からの旅行者の気持ちがまったく分かってません。海外からの旅行者は、日本というまともに英語が通じない国に来るときには、すべての旅行行程の交通機関は旅行前に確保したいのです。海外からの旅行者が旅行行程や宿泊をアレンジすることを考えると、新幹線を3ヵ月前ぐらいから予約できるようにしてもらいたいです(現状は1ヵ月前から)。

蛇足ながら、JRが地域各社に分割されているのも本当に不便です。全社統合するか、少なくともインターネットの列車の予約システムはすべてのJRの予約ができるようにしてもらわないと、海外の人は困ります。JR東日本は海外向けの新幹線予約サイトを用意していて多少ましですが、残念ながらJR東日本の列車しか予約できないのです。しかも、乗車1日前に切符を受け取らないと、自動キャンセルになるという「使えない」システムです。海外から飛行機で到着した日の新幹線に乗りたい旅行者のことをまったく想定できていません。クレジットカードで支払う予約システムにしておけば、乗車直前の受取りでも何の問題もないのですけど。

ちなみに、全社統合するときは、線路と信号系統の管理は別会社にして、JRの線路には他社も自由に乗り入れできるようにして公平性を確保しないといけませんけど。