外から見ていると日本の景気刺激策はわかりにくいですね。

毎日にようにいろんな国が景気刺激策を発表しているのですから、小出しに発表していると埋もれてしまいます。中国のように60兆円規模の国内インフラ整備に投資をするといって発表すると、世界中がみなそちらを向くのですが。アメリカ市場の代わりに中国で物を売って儲けよう考えて、みな中国に接近していきます。これにはトリックがあって、実は中国は60兆円の支出を中国が保有するアメリカ国債を売る口実にしようとしているらしく、アメリカへのけん制になっています。そんなこんなで、世界経済の中での中国の発言力はものすごく高まっているような気がします。もしかすると日本より資本主義がわかっているかもしれません。

たぶん経済の専門家からみると中国の60兆円投資の効果は実は限定的なのかもしれませんが、ハッタリでもなんでもこの発表のインパクトは政治的な意味はとても大きいような気がします。ヨーロッパの人たちの多くはこう考えています、当面のビジネスターゲットはアメリカではなく中国だと。

一方、日本は中国のように右肩上がりの国ではないわけですから、同じような政策はできません。なにか、はっきりわかって国内ひいては世界経済を支えるインフラ整備への投資は発表するべきです。それがなにかはよくわかりません。たとえば、前にも書いた新首都建設とかでしょうか。他には、日本の道路を右側通行に変えるとしたらものすごい費用が発生しますが、そのぶん経済は回るかもしれません。