イギリスの物価がどのぐらい高いのかをビッグマック指数で確かめてみよう。

ビッグマック1個の値段は日本では280円。これがイギリスでは1.99ポンド(約420円)だからやっぱり高い。

よく言われることだけど、日本から年収700万円でイギリスに派遣されると、日本の年収350万円ぐらいの生活しかできない。逆にいえば、イギリスの年収が3万5千ポンドぐらいあっても、生活レベルは東京で350万の生活をするレベルということになる。ロンドンでは1LDKぐらいのマンションの家賃が月20万円ぐらいなのだから、イギリスの物価がとてつもなく高いというのは、イギリス在住の多くの日本人の実感だろう。

これで終わるとつまならいので、もう少し考えてみる。

日本人にとって欧米の物価が高く感じるのは、単に為替レートのせいだと主張するエコノミストもいるので、はたしてそうなのか検証してみよう。日本の現在の経済の沈下がただ単に為替レートのせいだと仮定すると、ビッグマックを基準にした適正レートは1ポンド140円(現在210円程度)だ。はたしてこのレートまで円高にできる力が日本経済にあるのかにはビッグ・クエスチョンマークがつく。当面、このレベルに戻せない間は、日本経済は沈下していると考える以外に道はないだろう。

ほかの通貨をみてみても、1ドル82円(280/3.41)、さらにユーロに至っては、なんと1ユーロ91円(280/3.06)が適正レートになる。ユーロに関してはこのレベルへの円高は不可能に思える。結局、日本経済は金利が4%ぐらいに回復しても多くの中小企業がやっていける状態にならなければ地盤沈下したまま浮上しないのでは。英国病ならぬ日本病と呼んでもいいのでは、と、経済についてのまったくの素人が言ってみる。