空港、それは日本の最大の弱点ですね。

とにかく根本的になってないです。一番の間違いは、国際線と国内線の空港が別になっていること。現状は、まったくアンポンタンな状況としか言いようがないです。

日本の空港整備計画を立てているひとたちは、内向きで日本人のことしか視野になくて、海外から人が来るということがどういうことかうまく想像できないのでしょう。みんな、1年ぐらい海外に住んでから、こういう行政にかかわるようなキャリアパスにしないと未来永劫だめでしょうね。

たとえば、イギリスから広島に旅行に行くとします。日本が普通の国なら、日本国内のどこかの大きな空港に入り、そこから国内線に乗り換えて広島に行くわけです。電車での国内旅行に例えると、ちょうど新幹線と在来線を乗り継ぐような感じです。このとき、国際線の空港から別の空港へ1時間かけて移動する国なんて聞いたとこがありません。もちろん、その国のどこかローカルな空港に海外から入ってしまったときは、別の大きな空港に移動ということはありえます。たとえば、イギリスからドイツに行く時、フランクフルトのはずれのハーン空港に入って、フランクフルト・マイン空港に移動して他へ飛ぶということはありえます。

問題は、日本に国内線と国際線が完全に一体になった空港が一つもないということです。もちろん、成田、関空からも日本の国内空港への飛行機は飛んでますが、圧倒的に便数が少ないですし、カバレッジも悪いです。理由は国内線とは別の空港だから、便数を増やせるだけの乗客が見込めないのです。たとえば、東京のオフィスから広島に出張に行く時に成田から飛行機に乗るわけないので、成田からの国内線はあくまで国際線の乗客用のものなわけです。

しかも、なぜだかわかりませんが、イギリスから広島行きの飛行機の乗り継ぎを探すと、成田経由の乗継便しか検索されません。なんらかの制限がかかっているのでしょうか。

(追記)ときどき成田と羽田をリニアで結べば問題解決!という意見もみかけますが、これは間違いです。国内線と国際線の乗り継ぎで問題になるのは人間の乗り継ぎだけではなく、荷物の乗り継ぎが問題なのです。海外からの旅行者の中には日本人が想像できない量の荷物を持ってくるひとがいるのです。ひとりで大きなスーツケースとダンボール箱2つとか。この量の荷物を抱えてリニアに乗って別の空港へいくなんて不可能です。飛行機に良く乗るひとならわかると思いますが、乗継の場合、預け入れ荷物は最終目的地まで自動的に行ってくれないと本当に不便です。途中の乗り換え空港で、いちいちスーツケースを受け取ってまた預けてなんでやってられません。

日本で唯一望みがあるのはセントレア空港でしょう。名古屋市内から電車で20〜30分ですし、国際線に加えて、国内線の多くも乗り入れています。名古屋飛行場(昔の名古屋空港)を早く廃止すれば、完全なハブ空港として発展させられる可能性があります。ANAセントレアをメインの空港にしてくれたりしないでしょうかね。羽田も良いですが、成田という大荷物があるかぎり、すべての国際線を羽田にまとめるのは無理でしょう。本当は、新幹線の駅と国内線と国際線が一体になった空港があるといいのですが、新幹線をちょこっと曲げてセントレアを通るようにできないものでしょうか。日本の未来のために、えいやっと誰かやってくれないでしょうかね。