もしかして、いつの間にか日本では長時間労働が定常化してしまっているのでしょうか。

共働きで二人とも帰りが深夜になるとか、休日出勤も多いとかといった話をインターネット上で見かけます。もしかして、バブル崩壊後、人件費の抑制に合わせて、本来10人でやる仕事を7人でやったりするのが普通になってたりしないでしょうか。働いている方も、簡単には転職できないので、無理にでも働かざるをえないとか。そんな感じなのでしょうか。

もともと日本では長時間労働体質でした。思い出してみると、うちの親も帰りがいつも夜11時ぐらいでしたが、実際は飲みに行って遅くなっている分もあったので、決算期などを除くと深夜までフルに働くことがそんなにあったとは思えません。いつのまにか日本は国際的にみて非常に特殊な過剰労働社会になっていたりしないでしょうか。

なんでこんなことを書いているかというと、イギリスでは権利意識がはっきりしているので、就業時間を過ぎると皆帰宅します。金曜日など4時ぐらいになると、そわそわしだしてみな帰る気満々という雰囲気です。たとえ仕事が残っていても帰ります。なぜなら、指定の時間きちんと働いたのだから、それでできなかった仕事は後に回すのはあたりまえ、という考え方だからです。もっといえば、時間内に終わらない量の仕事を割り当てた会社の見当が間違っていたのだから、働いている側には問題はないという考え方なのです。もちろん、なにか特別重大な期限がある仕事があれば残業することもあるかもしれませんが、それは特別な場合という感じです。

これは、イギリスだけじゃなく、ドイツやフランスでも同じです。たぶん、他の西欧の国でも同じでしょう。イタリアはもっと働いてないでしょう。:-) そして問題は、こういった西欧の国と日本の一人当たりのGDPは同じ程度だということです。かたや毎日楽しく生きながら働いてるひとたちと毎日残業をして家庭の団らんももてないひとたちの生産性が同じなのです。これはどこかに問題があるとしか思えません。

まずは、働いている側の意識改革が必要なのですかね。前にも書きましたが、「働くために生きる」か「生きるために働く」かの違いです。少子化になったり、自殺率が異常に高かったりするのも、もしかして日本の特殊な労働状況が原因だったりするかもしれません。