イギリスの特売品の値段の付け方はちょっと不思議だ。

おなじみなのは buy one get one free で、1つ買うともうひとつただおまけしてくれる、という気前の良い売り方。セール品で時々見かける。台所用洗剤がこのセールになっていると、間違えなく2つ買う。どうせ買うものなのだから。実質半額セールなわけでこんな値段の付け方で大丈夫なのかが不思議。

さらに不思議なのは、特売ではなくても、1パック2.5ポンドの品物があったとして、よく棚を見ていると、通常価格として同じ商品が2パック1セットでなぜか3ポンドで売っていたりすることもある。さらに棚を見ていると、4パック1セットで5ポンドで売っている。しかもこちらも通常価格として。この極端さはちょっと日本では味わえない。安いなりになにか特売用の廉価品なのかと思いながらも買って帰ってみると、1パック2.5ポンドの商品そのものが4パック詰めになっていたりする。

特に、ドラッグストア(pharmacy)のBootsで買い物するときはよく気をつけて値段をチェックしたほうがいい。

そらから値段ではないが、スーパーでのヨーグルトなどの仕入のしかたもかなり独特。日本だと毎日のように売れた数だけ商品が入荷するので、同じ商品でもいろんな賞味期限のものが混在する。買う側もできるだけ奥から新しいものを探し出す。イギリスの場合はそんな苦労は不要だ。ヨーグルトなどの商品の仕入れは週に1回とかかなり間隔があいている。そのため、同じ商品の賞味期限はすべて同じ(または、2種類ぐらい)だったりする。そのため、何かのショックでその商品が売り切れると、その商品の棚はしばらく空のまま。空の棚を作らないというのが、日本の小売店の原則だったはずだけど、ここではそんなの関係ない。

たしかに、イギリス式の方が商品陳列にかかる人件費がやすくなるけど、たぶんそんな理由でこうなっているのではないと思う。きっと、単に細かい在庫管理やきめこまやかな流通が苦手なのだろう。