日本経済の地盤沈下は今年も続くのだろうか。

日本全体がゆっくりと沈んでいるため、国内にいると何も気が付かない。まさに「茹で蛙」の話と同じ状況が進行している。

国際的にみればすでに日本は一人当たりのGDPでは先進国の中で18位と、経済大国とは言えないレベルまで後退している。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007122600548
大きな声では言えないが、イギリスと同程度というのはポンド高を考慮してもかなり痛い話だ。実感としては日本人はイギリス人の1.5倍から2倍ぐらいの時間働いていて、かつ仕事も正確でハイレベルだ。にもかかわらず、この結果というのは、日本人の働き方が大幅に間違っているということだ。簡単に言えば、無意味で時間がかかる本質的でない仕事が多すぎるということだ(例えば、無駄に長い会議)。

また、日本では価格の2重化が進んでいる。海外の高級ブランドが高価になりすぎていて、日本人向けのセカンドブランドを立ち上げている。一流ホテルも外国人向けの高級フロアと日本人向けのフロアを分けている。まるで発展途上国のような状況だ。

さらに日本の株式市場は外国の投資家からは魅力を失っているし、国内の大口の貯蓄もかなり海外の口座に流れている。

この状況はすぐには改善されないだろう。まずは金利を上げて、健全なレベルのインフレを継続していくことが必要だろう(イギリスの家賃は1年で5%程度必ず上がっている)。あとは段階的な消費税のアップによって、子育てと老後をしっかり支援して、国民が収入を不安なく消費に回せる環境を用意することだ。